子どもを叱ったことがない親御さんは少ないと思います。
何かしらの「やってはいけないこと」をしてしまい、その時に叱る(注意する)のは当然です。
その叱り方ですが、大きな声を出して怒鳴りつけたことはありませんか?
実は大きな声を出しても逆効果になり、むしろ小さな声の方が伝わりやすいんです。
この記事では、子どもを叱ったり注意することがあった場合、「大きな声より小さな声の方が聞いてくれる」ということについてお話しします。
大声より小声の方がなぜ良いのか、そのことを一緒に学んでいきましょう。
この記事の目次
子どもを叱ったり注意する時は、大人の方も感情的になっている場合が多いでしょう。
静かにしてほしい場面で騒ぎ立てたり、以前にも同じようなことを何度も言っているのにまたやってしまったり。
そういうことが続いていると、そのうち大人もイライラしてきます。
そしてイライラしている時は、つい大きな声で怒鳴りつけてしまうこともありますね。
この時の子どもの感情としては、まず「恐怖」、次いで「不快感」を覚えることになります。
そして次からは「大きな声で怒られると怖いし嫌だから言うことを聞いておこう」という思考になり、本当の意味で『なぜ叱られたのか』を理解することができません。
怒鳴りつけたその瞬間は行動を止めるかもしれませんが、その後に続く「教育」「学び」にはならないんですね。
そこで反対に小さな声で伝えられると、子どもにはとても気になるようです。
聞こえるか聞こえないかのギリギリくらいの声量で話したり注意すると、「なになに?なんて言ってるの???」と興味を持って聞いてくれるようになります。
実際に保育園などでも使われている方法で、教室内で騒いでいる子どもたちに小さな声で「みんなにお話があるんだけど」と言うと少しずつ静かになり、先生の周りに集まって聞いてくれるようになるそうです。
ご家庭に置き換えると、「お母さん(お父さん)〇〇ちゃんに大切なお話があるんだけど、聞いてくれる?」という感じになるでしょうか。
ヒソヒソ話って何か特別なことが始まるみたいで、やっぱりみんな気になるんですよね。
「誤学習」という言葉があります。
読んで字の如く、「誤った学習」ですが、これは学校の勉強などの「学習」とは少し違います。
どちらかといえば、日常生活などの習慣についての学習という感じでしょうか。
本記事の場合は「大声で叱る」ことについての誤学習ですね。
これは子どもが「怒鳴りつけて言うことを聞かせることが正しい方法だ」という誤学習をしてしまうという意味です。
この誤学習をしてしまうと、学校では友達、社会人になってからの同僚や後輩、そして子を持つ親になった際の子どもへの指導も、すべて「大声で怒鳴ることが正解」だと思い込むようになってしまいます。
そして暴力的にコントロールしようと考え、人生に悪い影響を与えてしまいます。
「大声で怒鳴れば動く」と考えるようになるのがこの誤学習最大のリスクとなるのです。
この記事では、子どもを叱ったり注意することがあった場合、「大声より小声の方が聞いてくれる」ということをお伝えしました。
また、大声で叱ることの後々の問題についても触れました。
体の大きな大人が大声で自分に何か言ってくるのは、恐怖と不快感しかありません。
これらの感情を持たせるのではなく、愛情や楽しさで子どもに接するようにしてください。
そうして育った子どもは、大人になってもきっと魅力的な人物になるはずです。
子どもに興味を持って話を聞いてもらえるような工夫の1つとして、小さな声で伝えることを意識してみてくださいね。
この記事がお役に立てていれば幸いです。