不登校の理由は数あれど、やはり人間関係への不安が大きいというのが挙げられます。
これは大人でも同じですよね。
子どもたちは、具体的にどういう人間関係への不安を抱えているのかを知っておくのが大切だと思います。
この記事では不登校児童の人間関係への不安についてお伝えします。
親の目から見て「不登校の原因って、なんとなく人間関係っぽい気がするんだけどなぁ」というところから具体的な言葉にすることで、復帰への対策や心構えも持ちやすいでしょう。
この記事の目次
不登校の子どもが不安に思う人間関係は、大きく分けると3つあると思います。
という3つです。
学校関係以外にも「親」というのがあるのは意外に思われるかもしれませんね。
順番に見ていきましょう。
子どもは子どもの世界で生きています。
子どもの世界は大人と比べて未成熟で狭く、「その場、そのとき」が多くを占めます。
そんな中で特に大きな存在は、やはり友達関係でしょう。
そして不登校になって学校へ来なくなった自分に対し、友達がどう思っているのか、どういう目で見られるのかが怖いのです。
その感情が強くなってくると、学校を休んでいる自分に対して暴言を吐かれていたり、見放されているかもしれないという悪い想像をしてしまいます。
もし友達が家まで様子を見に来てくれていても会いに出られないのは、頭の中でこういう想像をしているからなのです。
親としてはなんとか登校させようと思い、もしかすると友達に頼んで連れて行ってもらおうとするかもしれません。
しかし上記の通りで逆効果になる場合が多いんです。
さらに、自宅まで呼びに来てくれた友達に対しそれを断り続けていること自体に罪悪感を感じ、ますます動けなくなってきます。
子どもは先生に対し、不登校になった自分へ電話をしてくれたりプリントなどを届けてくれたりと、その存在自体や行動をありがたく思っています。
ですが、残念ながらそれが重荷になってしまう場合もあります。
特に、もとは真面目に頑張っていた子なので、そうした人の優しさを何倍もありがたく感じる繊細さを持っているんですね。
先生のその想いに応えられない自分が嫌になり、どんどん不登校の深みにハマってしまう場合も。
またこのこととは違い、不登校期間中に学年が変わって知らない先生が担任になった時の不安というのももちろんあります。
親のプレッシャーが不安に感じている子どもは多いです。
これは不登校かどうかに関わらず、ある程度どの子どもにもあること。
子どもは知らず知らずのうちに親を偉大な存在だと認識しています。
まだ自分1人で生きていくことはできないので、親に見捨てられたら生きていけないという「動物として生存本能」もあるかもしれません。
だからこそ親の望むような子どもでなくなると見捨てられるかもしれないと怯えているのです。
不登校の子どもに声かけをする際は、特に親のプレッシャーを最小限に減らすように意識するのが大切。
こうしたことを親が自覚しているかどうかは不登校の回復に大きく関わってきます。
この記事では不登校児童が抱えている人間関係への不安について、3つを挙げてきました。
友達、先生、親。
これらは特に子ども時代の狭い人間関係においてかなりの部分を占めているのは間違いない事実。
もし、そんな大部分を不安が覆っていたら、本人の心が回復しないのも仕方ないともいえます。
人間関係の不安や悩みは大人にだってありますが、子どもにとっても相当大きな悩みとなっています。
まして不登校という状態になっていると、その不安は増大するでしょう。
しっかり寄り添って、考えてあげるようにしていきましょう。