アクティブリスニング(積極的傾聴)とはその言葉の通り、話している相手の言うことをしっかり受け止め、批判や否定をせず聴き入れ、理解しようとする行為のことです。
大人同士のやり取りはもちろん、親子の会話の中においても非常に大事なもので、近年では子育て・育児の面でかなり注目されています。
そんなアクティブリスニングをする中で、特に気をつけた方がいいものが普段のクセ。
クセでつい無意識にやってしまっている反応について、本記事を読んでいただいた方にも当てはまるものがあるかもしれません。
親として子どもと話す時、もしかしたらやってしまっている反応について学んでみてはいかがでしょうか。
この記事の目次
本記事でとりあげる子どもとの会話の中でやってしまっているかもいしれない反応(クセ)を3つご紹介いたします。
これらの反応について詳しくお伝えします。
またその後に、こうした反応をしている場合の子どもの気持ちについて解説いたします。
子どもと話をしている時に、つい話を逸らしてしまっていることはありませんか?
年齢の低い子どもであればあるほど、話の内容はまとまらず、脱線して本筋が見えない場合が多くなります。
いつも忙しい親御さんの立場としては、「・・・で、結局何が言いたいんだろう」と思うことも多々あるでしょう。
また、言っている内容が親(大人)から見ると大したことのないものだったり、大人の世界では通用しないような単なるワガママであるケースもあると思います。
そういう場合に大人の世界の正論で責めてしまったり、「そんなこと大したことないよ」と子どもの話を受け止めないようにしているかもしれません。
話をしてもまともに取り合ってもらえない、自分の気持ちを理解してもらえないと感じてしまうと、子どもは口とともに心も閉ざしてしまうことでしょう。
大人同士、社会人同士の会話では時に正論をぶつけ合うことも必要かもしれませんが、子どもを相手にする場合は一考の余地ありです。
子どもが話す内容には、大人の立場から見ると簡単な悩み・問題であることが多いでしょう。
「何をそんなに悩んでいるんだろう」と思うこともあるかもしれません。
ですので、つい解決策や最善の(と思われる)行動をさせてしまうことがありますね。
こうしたやり方では、子どもが自分で解決するチャンスを奪うことにもなってしまいます。
また、「あなた(子ども)だけでは心配だから親がやる」というメッセージを発しているようにも取れ、暗に子どものことを信用していないと伝えているとも言えます。
あまり危険すぎないことの場合は、子どもを信頼し、失敗してもいいので任せるということも必要でしょう。
子どもには子どもの世界があります。
そこでは大人の世界の常識が通用しないこともあるでしょう。
それを「大人の世界の価値観」に照らし合わせて批判や判断をしてしまうのは避けた方がいいでしょう。
また、その延長で「〇〇するからあなたはダメなんだよ」というようなネガティブなレッテルを貼ってしまうと、子どもの本質を見る目や気持ちを持つのが難しくなってしまいます。
子どもとの会話の際は、上記のような会話の時の反応(クセ)をしてしまっていないか、今一度自分を客観的に見ておく方がいいでしょう。
これらの反応は一言で表すと「子どもの言うことを否定している」ということ。
話を逸らしたり大人の目線で解決しようとしたり、良し悪しを決めているのは、子どもの世界を大切に扱っていないこととも言い換えられます。
子どもは親との会話で否定されるのを繰り返していると、悲しくなり、自信を持つことができず、自分で問題解決する力を養うことができなくなります。
逆に子どもの話を積極的に傾聴(アクティブリスニング)し、しっかり受け止めてあげていると、心を開き、良好な親子関係を築くことができるようになります。
こうして育った子は自己肯定感を高く持つことができ、問題に直面しても乗り越える力を備えることができるようになってきます。
この記事では、子どもと会話をする際についやってしまっている反応やクセがあることについて触れてきました。
無意識に子どもの言うことを否定していないか、大人目線だけで判断していないかをもう一度見つめ直してみるのもいいかもしれません。
アクティブリスニングはただ黙って聴くだけではありません。
もちろん、積極的に聴いてあげたうえで、大人目線で問題解決してやろうというものでもありません。
大人の価値観や判断を一方的に行わず、子どもの世界に共感・理解してあげて話を聴くのがアクティブリスニングです。
しっかり実践してあげて、子どもの心を健やかに育ててあげてくださいね。