普段は子どもに対して優しく接していた親御さんでも、不登校になってしばらく経ってくると変わってしまうかもしれません。
不登校と言っても「体調が悪そうには見えない」のに学校に行かない状況。
なので、家の中のことが自分のペースでできなくなり、ストレスが溜まってくる。
こうなってくると、どうしてもイライラしたり、子どもにキツく当たってしまうこともあり得ます。
そんなとき、「やってはいけない親の行動・行為」についてこの記事でまとめてみました。
不登校期間が長引いてきているお子様がいる親御さんに読んでいただければと思います。
この記事の目次
この記事で取り扱うやってはいけない行動・行為は次の3点があります。
それぞれ親、大人という立場だからこそ、つい感情的になってやってしまうような内容です。
1つずつ解説していきますね。
まずは「力を使う」ということです。
力とは、例えば親の権力を使って怒鳴りつけたり、無理やり連れて行ったりすることなど、言い換えれば「暴力・暴言」などの行為を指します。
こうした方法を取ると、その瞬間は狙った意図の通りになるかもしれません。
しかし、やはり逆効果。
力でねじ伏せるようなやり方で子どもを無理やり動かしていると、子どもの自己肯定感は下がり、どんどん自信をなくしていくことでしょう。
何かの行動をしようという意欲も下がり、最悪、うつ状態のようになる恐れすらあります。
当然不登校が治るわけもなく、状況は悪化するばかりでしょう。
不登校が力技で解決するようなことは決してないことを、肝に銘じておきましょう。
子どもは何らかの理由があって学校にいづらくなり、不登校を選んだわけです。
逆に考えると、「学校より家の中が安全だと判断した」からこその防御反応というわけですよね。
しかしその期間が長引くと、「家の中で甘やかしているから学校に戻る気が起こらないのではないか」と考えるようになってくることがあります。
そして、「家の中を厳しい環境にすれば、学校にいる方がいいと考えて復学するかもしれない」という思考に陥る人もいるのです。
もちろん、これは誤った考えです。
不登校の子どもは心が疲れ切っています。
だから学校には行かず、家の中で心の体力を回復させようとしているんですね。
しかしその回復場所すら厳しい環境になってしまうとどうでしょう?
どこにいても気が収まらない、回復しない、疲れると考え、ますます復学から遠のくでしょう。
最終的には自分の部屋から出てこない「引きこもり状態」になってしまうかもしれません。
稀に、こうした環境することで学校へ戻る子もいます。
しかしそれは、不登校が根本的に解決したとは言い難いもの。
毎日精神を削って生きていかざるを得ない環境にいることには変わりありません。
不登校で家にいる間は、甘えさせられる範囲で甘えさせてあげるのが良いと思います。
十分に甘えられた子どもは満足して自己肯定感が自然と高まり、学校へ戻っていくことでしょう。
ただし、甘えさえると甘やかすは意味が違います。
子どもが自分でできることまで全て親が先回りしてやってあげるのが「甘やかす」ということ。
甘やかされた環境に居続けると、子どもが自立したり精神的に成長できるチャンスを失います。
範囲を決めて、その中で対応するようにしていきましょう。
不登校についての原因を追求するのは避けましょう。
など、質問攻めにするのは良くありません。
子どもの気持ちになると、家の中という安全地帯にいるのに、「何で?何で?」と言われ続けると攻撃されているように感じます。
攻撃されると防御しよう、反撃しようとするのが動物的本能で、ますます何も話してくれなくなることでしょう。
親としては理由を知りたいと思うのが普通ですし、理由が分かれば解決できるかもしれないとも思うはずですよね。
とは言っても、子ども自身も理由がはっきりわからないケースもあります。
話したくても話せないのです。
それでも心が回復してくると、自分から不登校の経緯を話してくれたり、何も言わず復学するようになるパターンもよくあります。
あまり問い詰めるようなことはせず、自然に振る舞ってあげてください。
この記事では、不登校の子どもにやってはいけない親の行動・行為について3つを解説いたしました。
どうしても不登校期間が長引くと子どもに対してあれこれ言ったりしたりするでしょう。
親も人間なのでストレスが溜まる結果、ある程度は仕方ありません。
しかし、「今は回復期間中」ということを念頭に置いて、可能な限りそっとしておいてあげてください。
子どもの心の回復を優先させてあげましょう。
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