子どもが不登校になり学校へ行くことをやめてしまったとき、親が考えることには順番があります。
最初は「学校で何かあったのだろうか」ということ。
しかしその「何か」について子どもの口から詳しく語られることはあまり無いと思います。
不登校期間が長引き、一向に復学の気配が無い状態が続くと、次に考えるのは「自分(親)が悪かったのかもしれない」という自責の念です。
しかし、大変な期間がずっと続いているのでそう考えてしまう気持ちはわかりますが、できるだけ自分を責めないようにしてください。
この記事は、「不登校児童の親御さんは自分を大切にしてほしい」という願いを込めて書きました。
自分のせいだと気を病んでしまっている方にはぜひお読みいただきたいと思います。
この記事の目次
不登校の子どもを持つ親御さんは、自分を責めてしまいがち。
(特に、子どもと接する機会が多い母親がその傾向にあるようです。)
子どもの感じている痛みや苦しみは、自分のことと同じように受け止めてしまうのです。
「母性本能」「自分のお腹を痛めて産んだ子ども」という言葉がありますが、やはり子どもが成長した後もその気持ちは強いのだと思います。
また、もし子どもがまだ年齢が若い(低い)場合、不登校で家にいるからといっても一人にすることはできず、丸一日一緒にいないといけなくなるでしょう。
そうなれば、仕事に就いているなら欠勤する必要もありますし、専業主婦の方でも子どもを中心とした生活・時間の使い方が必須になります。
それが続くと、子どもを復学させる・回復させる責任が全て自分にかかってきているように感じてしまうのです。
親にゆとりがあれば子どものことを考える時間も自然と生まれますが、こうした状況が続くと余裕が無くなり、子どものことはおろか、自分のことをする時間すら取れなくなってくるでしょう。
だんだんと「自分は何のために頑張っているのだろう」という考えが出てきてしまい、親自身の自己肯定感が下がってきてしまいます。
自己肯定感が下がってくると、だんだんと自責の念が生まれてきます。
子どもが不登校になったことは、
「もっと早く気がついてあげられたらよかった」
「私の育て方が悪かったのだろうか」
という気持ちでいっぱいになってしまうのです。
こうした気持ちでいっぱいになると、うつ状態のようになり、やる気・気力が無くなってきます。
そして、その気持ちというのは周りに伝播してしまいます。
つまり親が自責の年に囚われると、「子どもの自己肯定感も下がってくる」ということです。
不登校の回復には「絶対にこうすべき」というものはありませんが、大きなポイントとして「子どもの自己肯定感の高まりが大切だ」と言われます。
親が自分を責めすぎてしまうと余計に回復が遠のくのです。
子育てが100%うまくいくことはないでしょう。
また、子育て以外のいろいろなことも、最初から100%の状態にすることは難しいと思います。
失敗したことを反省するのは大切ですが、反省ばかりしてその場で停滞するのはNGです。
今できること、今を大切にすることを意識していきましょう。
「子どもがいるから良い親・良い大人でいないといけない」と気負いすぎるのは大変ですよね。
ですが、『親』だからと言っても何でもできる完璧人間のはずがないのです。
子どものために何かをやろうとして失敗してもいいですし、100%全ての時間を子どものために使わないといけないというルールもありません。
「この時間だけは子どもの相手をする」と決めておいて、それ以外の時間は控えめな自由時間にしてもいいんです。
不登校の子どもがいたとしても、そこに対して全身全霊をかけるような考えにせず、ハードルを下げて楽に楽に接するようにしてみてください。
この記事は、「不登校児童の親は自分を大切にしてほしい」という趣旨で書いてきました。
当たり前のことですが、子どもが困っている時は親は全力で対応すると思います。
その結果がもしうまくいかなかったとしても、「頑張って子どもの対応ができた自分は偉い」と認めてあげてください。
子どもが小さいとずっとお世話しないといけないかもしれませんが、意図的に1人になる時間も作り、自分に余裕を持てるようにしましょう。
そうするとその余裕は子どもにも伝わり、好循環が生まれます。
これを続けることで自己肯定感を高められるようにし、不登校からの復帰を目指していきましょう。
この記事がお役に立てていれば幸いです。