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「不登校枠」で高校受験できる!?進学の選択肢とは

2021.08.18
「不登校枠」で高校受験できる!?進学の選択肢とは

「学校に行きたいのに行けない」と悩む中学生は、高校進学を機にまた学校に通い始めたいという希望を持つケースは少なくありません。またお子さんが不登校という親御さんも、内心「せめて高校くらいは」と考えることもありますよね。

高校受験において「不登校枠」という言葉を聞いたことがありますか?「不登校枠」というのはどういう枠なのでしょうか。また不登校だったお子さんが高校に合格するためには、どのような勉強が必要なのでしょうか。

「高校に行きたい」と願う中学生と親御さんのために、「不登校と高校受験」について詳しく解説します。

この記事の目次

学校を何日欠席すると「不登校」になる?

文部科学省では「不登校」を「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくてもできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義しています。つまり「欠席日数が年間30日以上」かどうかが「不登校」のボーダーラインになります。

そして年間の欠席日数が「30日」を超えると、高校受験で「審議対象」となる場合があることはご存知でしょうか。
「審議対象になる」とは教育委員会発表の募集要項・実施要項、あるいは中学校向け資料に明記されている内容で、「長期欠席が合否判定において不利になることがある」ということを意味します。

一方で私立高校は学校ごとに「欠席日数」の取り扱いについて定めています。公立高校に倣って「年間30日以上の欠席」がボーダーラインとなる高校が多いのですが、中には特別な配慮をしてくれる高校もあります。各高校の募集要項を確認する必要があります。

高校受験の「不登校枠」とはどういうこと?

近年増加傾向にある不登校生への配慮を明記する教育委員会も増えています。それが「不登校枠」と一般的に呼ばれているものです。

「高校入試の不登校枠」と聞くと、あたかも不登校生のために特別な募集人員枠が割かれているような印象を受けますが、そうではありません。

高校入試では、当日の学力検査の結果と調査書等の記録を総合的に判断して合格者が選抜されます。「不登校枠」というのは、選抜の際に調査書のうち欠席等に関する記録を見ない、あるいは個人的に面接を行う等の「特別な配慮がなされる」という意味です。

不登校という記録があると、確かに高校入試において不利にはなります。「不登校枠」を狙ったとしても、一般の受験生は選抜の参考にしてもらえる調査書の記録が一部不足するため、その分を補うだけの学力検査結果がないと合格は難しいでしょう。

しかし受験・合格の道が閉ざされているというわけではありません。ここからは「高校に通いたい」というお子さまの希望を叶える方法を探っていきます。

【高校タイプ別】不登校の生徒が合格する方法

高校にはさまざまなタイプがあります。ここからは高校のタイプ別に、不登校の生徒が受験する場合にチェックしておきたいポイントについてまとめていきます。

全日制公立高校

全日制公立高校は、「入試当日の学力検査の結果」と「調査書の記録」の両方が合否に影響を与えます。不登校生の場合は調査書の記録が一般の受験生より不利になりますから、学力検査で圧倒的な結果を出すことが合格への条件です。目指す高校の例年の合格平均点より、50~80点以上は得点するつもりで準備しましょう。

また「学力検査の結果」と「調査書の記録」のどちらを重視するかという比重は高校ごとに定められています。調査書の記録を重視する高校より、学力検査の結果に比重を置く高校の方が不登校生にとって不利になる要素が少なくなりますよね。選抜方法の比重は募集要項に記載されているのでチェックしてみてください。

全日制私立高校

私立全日制高校は、高校ごとに不登校生の受け入れ姿勢を定めています。気になる高校があったら、直接問い合わせてみるようにしましょう。

私立全日制高校は一般的に「推薦(専願・併願)」「一般入試(専願・併願)」の4種類の入試方式を設けていますが、合格可能性が高いのは「専願」方式です。私立高校を希望する場合は、専願受験を検討することをおすすめします。

また推薦入試にも可能性があります。高校によっては「参考にする調査書等は中3次のみ」という場合もあるからです。つまり、不登校だったのが中1・2年生のころだけだという場合は推薦を出してもらえるかもしれないのです。「専願推薦」は最も合格可能性が高い入試方式なので、狙わない手はありません。

定時制高校

定時制高校は日本に約800校あり、うち9割が公立です。毎日登校して授業を受ける必要がありますが、1日の授業時間は4時間程度です。基本的に3年間で高校卒業資格を取得することができます。
「定時制高校=夜間に通学」と思われがちですが、「夜間定時制(夜に授業を行う)」のほか、「昼間二部定時制(朝と昼に授業を行う)」「三部制(朝、昼、夜に授業を行う)」という3つの授業スタイルに分かれます。

定時制に通う生徒は年代も背景もさまざまです。生徒の多様性を受け入れる雰囲気があるため、不登校だった場合でも馴染みやすいかもしれませんね。

定時制高校への入学には学力検査、あるいは作文や面接等の試験が課されます。中学卒業見込み者が受験する場合は調査書も提出する必要があります。ただし全日制高校のように合否がシビアに判定されることはあまりなく、成績や試験結果よりも「受験生本人のやる気や意志」を重視し応援するという姿勢の高校が多いようです。

通信制高校

通信制高校とは通信による教育を行い、所定の単位の取得と3年間の在籍を満たすことで高校卒業資格を取得できる高校のことです。単位は、課題やレポートの添削、面接指導(スクーリング)、試験などを通じて取得していきます。学校に通学するか、あるいは自宅学習を基本として学校が指定するスクーリングや合宿のみ参加するかなど、学び方が自分で決められるのが特徴です。

日本には約250校の通信制高校があり、うち7割が私立となっています。また居住地に希望する通信制高校がない場合は「広域通信制高校」という選択肢もあります。「広域通信制高校」とは3つ以上の都道府県から生徒を募集できる通信制高校で、全国に約100校あります。学習塾などがスクーリングのサポート拠点となっていることもあり、学校は隣の都道府県でも近くの学習塾で学びの支援を得るという利用の仕方もあります。

通信制高校も定時制高校同様、さまざまなバックグラウンドを持つ人を応援するために運営されています。そのため入学に当たっては試験は課されず、作文や面接のみで誰でも入学できるというところがほとんどです。

まとめ

不登校になると進路も制限されるのではないか、将来に影響するのではないか…、とご心配になりますよね。でも全日制高校を含め、高校進学というのは決して不可能ではないということがお分かりいただけたかと思います。

また近年は、子どもたちの進路や選択肢もどんどん多様になっています。お子さまが希望するならば、好きなことをしながら高卒認定試験を目指したり、海外留学したり、あるいは海外の学校に進学という道もあります。

大切なのは「お子さまの希望」です。お子さまがどうしたいと思っているのかをじっくり聞くことから始めましょう。お子さまと、そして親御さんに素晴らしい未来が開けるように応援しています。

教育相談の窓口では、お子さまの不登校や進学で悩む保護者様から無料相談を受け付けております。ほんの少しのお母さまの勇気ある行動でお子さまの状況は変化します。まずは、一度相談してみてください♪


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