不登校児童は年々増えているとも言われます。
近年では新型コロナウイルスによる休校や接触制限から、子どもたちが学校へ行く意欲にも影響しているとも言われます。
とはいえ、不登校になる原因には様々なケースがあり、それらが複合的に絡み合っていることも多いのです。
この記事では、不登校の原因となるものを4つ挙げて解説いたしました。
もし子どもが不登校になってるのなら、もしかするとこれらのケースに当てはまっているかもしれません。
とはいえ、それに対して必死で対処しようとしたり、アクションを起こそうとするのは少し待ってください。
まずは子ども本人の心身の回復が優先です。
お父さん、お母さんは「この理由なのかもしれないな」と頭の中で考えるにとどめておきましょう。
※こちらの記事はとても長い内容となったので、4つずつの内容に分けて「その1」「その2」としております。
前半の記事はこちらです。
よければ合わせてお読みください。
https://educational-consultation.com/blog/school-refusal/500/
この記事の目次
今回解説する不登校の理由となる4つのケースは次のようなものがあります。
次から順に解説していきます。
よく「ゲーム中毒」「スマホ依存」などと言われるのがこれ。
現実世界のストレスが酷すぎると架空の世界へ逃げるようになります。
架空世界では、強い自分になれて安心できるからです。
これは不登校の子が自分を守る方法の1つ。
現実逃避自体が悪いわけではないですが、ゲームを1日中やっている・依存(中毒)状態になっていると、夜中になってもゲームや動画を見続けることに。
当然、非現実の方が楽しい空間でしょう。
さらに睡眠不足や昼夜逆転も重なっていては学校に朝から行けるわけありません。
家庭内のトラブルであったり、親子関係が屈折していると不登校が長引く傾向にあると言われます。
これには親への依存が強すぎる場合や、家庭内暴力なども該当します。
不登校になることで親への依存が急激に進む子がいます。(俗に「幼児返り」と言われる状態)
まるで赤ちゃんのように親にくっついて離れなくなります。
中には男子高校生であっても、お母さんと手を繋がないと歩けないことも。
親から子どもへの暴力は、子どもが小さい時はあり得るでしょう。
しかし子どもが大きくなってきた頃には、逆に子どもの方が親に手をあげるケースも増えてきます。
これは引きこもりや昼夜逆転している不登校児童に多いようです。
自分は学校へ行けないダメ人間だと思っているのですが、それよりも弱い人(暴力を振るえる相手=親)を見つけることで自分の精神状態を保とうとしているのです。
そして親の方も「自分が殴られていれば落ち着くなら」と我慢して受け入れている場合もあり、余計に治らなくエスカレートしていきます。
「不登校など自分の弱い心の問題だから自分で乗り越えるべきだ」と考え、無関心になっている親もいます。
これは特に父親に多い傾向。
男の子の場合は特に父親に認められたいという傾向があるので、父が無関心だと回復は遅くなると言われています。
やはり子どもに対して、両親共に向き合う必要があるということになりますね。
対人恐怖症、うつなどがあります。
これは心の病気になってしまって起こる不登校。
対人恐怖症になると前髪を伸ばして顔を隠したり、大きいマスクで顔を覆ったりします。
人が近づいてくる足音や、家にいる時のインターホンの音に反応してビクビクすることもあります。
これがエスカレートして続くと、ゆくゆくは鬱になるかもしれません。
精神科などで診断してもらうことになりますが、精神安定剤はさまざまな副作用があると言われ、体に合わない場合もあります。
また一度薬に頼るようになると、その後もずっと飲み続けなければいけなくなるかもしれないのも大きなリスク。
そうなると学校生活はもちろん、日常生活もままならなくなるケースも出てきます。
そもそも「学校に行けないこと」が一番精神不安定になっている原因なので、その不安が消えると安定する場合があります。
いきなり精神科に頼るのではなく、少し時間をおいて心身の回復を図るのがいいかもしれません。
極度のストレスで、頭痛、腹痛、吐き気、耳鳴り、痺れ、過呼吸、発声できなくなる場合等があります。
円形脱毛症になってくる場合もあります。
学校へ行こうとすると体調不良になるのはストレスがそうさせています。
もちろん他の原因と重なっている場合もあり得ます。
学校を休むことが決まると体調が戻るので「仮病だったのか!?」と勘違いしてしまうかもしれません。
これらは慎重に観察する必要があります。
この記事では不登校の要因となる4つのケースを見てきました。
そして前半の記事と合わせて8つのパターンをみてきたことになります。
何か問題が起こった時、人はどうしても「どこに原因があるんだろう」と1つの理由を探そうとします。
しかし人の心はそう単純ではないことは、色々な人生経験をされてきた親御さんご自身がよく理解されていると思います。
2つ以上の原因が重なっていたり、根本は1つでもそこから枝分かれしていくつかの細々した理由ができている場合もありますよね。
1つの原因を特定しようと躍起になるのではなく、目の前にいる子どもを見るようにしてあげてくださいね。
※本記事の前半にあたる、不登校の4つのパターンを解説したのはこちらの記事です。
https://educational-consultation.com/blog/school-refusal/500/