不登校の子どもと接するとき、「腫れ物に触る」ような態度になってしまうことがあるかもしれません。
何かの理由があって学校へ行かないのであれば、その「何か」について触れないように意識するあまり、今まで普通だった親子の関係がよそよそしくなることがあります。
しかし、家に居続ける子どもには、何気ない内容の会話をする方がいいのです。
「あなたという存在を認識して、大切にしているよ」というメッセージを伝えられる意味があるからです。
では、実際に会話をする際は何に気をつければよいのでしょうか?
この記事では、不登校の子どもと会話をする際のコツをお伝えします。
気をつけたいポイントは1点だけ。
ぜひお読みください。
この記事の目次
子どもと会話をする際は、「もっと話をしたい」と思われるようになることを意識してみましょう。
不登校の時は何らかの理由で子どもの心は弱り、自信を失っているはずです。
そんな時、本当な何か話したいことがあっても口に出せず、だんまりになってしまうこともあるでしょう。
「これを言ったら親に気を使わせるかも」
「こういうことを話すと嫌がられるかもしれない」
と、今までならすぐに話せた内容でも、自信がないために口にしにくい精神状態なんです。
なのでまずは、「もっと話をしたい」と思わせるように意識することが大切なんですね。
もっと話をしたいと思わせるためには、「否定の言葉」を使わないようにしましょう。
親は子どもが大切で、危険な目に遭ったり嫌な思いをしないように守ろうとするでしょう。
そのせいで、子どもが何かしようとするとつい「それはやめておいた方がいいんじゃない」ということを口にしてしまいがちです。
これが否定の言葉です。
何を言っても「やめておいた方がいいと思う」という返事が来るのがわかっていると、もう何も話そうとはしなくなるでしょう。
不登校で心が弱っているとなおさらです。
ようやく何かの行動を再開できるくらい回復しつつあっても、親に否定されるとまた心が痛み弱ってしまいます。
それよりも、どんなことでも受け入れてあげられる言葉を意識しましょう。
需要の言葉で最も簡単なのは、子どもの言うことに対して何かアドバイスするのではなく、ただただ聴き入れてあげるということですね。
何か話してくれた内容について「そうなんだ!」「それは大変だったなあ」と相槌を打ち、聴き入れるのです。
「ただ話を聴いて欲しいだけ」という気分は大人にもあるはず。
不登校になり、話し相手が居ない環境ではなおのことです。
もしその内容が感情的なものであっても、それに対して叱ったり感情的に返すのではなく、ただ「聴く」に徹しましょう。
下手に解決策など提案すると、「また親に否定された」と受け取られるのです。
また、話をしてくれている時は、その言葉の表面上の意味にとらわれず、真意を汲み取るよう意識してみてください。
例えばもし不登校の理由を少し話してくれたとして、それが「学校で友達に会いたくないから」といったものだとします。
ならば、と友達に会わずに済むように「保健室登校」をさせてみたり、個別指導塾や家庭教師をつけて勉強を継続させようと「解決策」を取ろうとするかもしれません。
しかしこれで本人の言う「学校で友達に会いたくない問題」が解決することは無いでしょう。
そもそもなぜ友達に会いたくないと考えたのかが不明ですよね。
という理由が本当のところかもしれませんよね。
こうした言葉の裏にある真意を汲み取ることを考えることを意識すると、自然と良い会話になっていくでしょう。
この記事では、不登校の子どもと会話する時のコツをお伝えしてきました。
不登校を選んだ子は、何らかの理由で心が弱っていることでしょう。
そうした時、親は何かアドバイスをするのではなく、ただ黙って聴く姿勢が大切です。
また、話す内容についても「真意」をよく考え、汲み取ってあげるよう意識してみましょう。
コミュニケーションの中心は会話にあります。
会話とはお互いに言葉を発することばかりを言うのではなく、
「片方が話し、もう片方は聴くに徹する」
というのもアリなのです。
そうしたことを続けていると、そのうちに回復の兆しも見えてくるでしょう。
親子の会話を大切にしてあげてくださいね。
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