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中学生不登校

中学生は不登校になりやすい!よくある原因と適切な対応方法

2021.08.9
中学生は不登校になりやすい!よくある原因と適切な対応方法

中学生は不登校になりやすい年代と言われています。

文部科学省は「年間30日以上の欠席=不登校」と定義しており、該当する中学生は平成30年度で約27人に1人。一方、日本財団が行った調査では、「不登校傾向」の生徒は約10人に1人いう結果が出ており、文科省の調査結果のおよそ3倍です。

この記事では、「中学生の不登校」に焦点を当て、見過ごしがちな原因や適切な対応法を解説します。

この記事の目次

中学生が不登校になる原因

中学生の不登校は複数の要因が複雑に組み合わさって起こりますが、まず初めに代表的なものを見てみましょう。

全学年共通の不登校の原因

「不登校=いじめ」だと結び付けがちですが、実は原因はそれだけではありません。明確な理由なく、「何となく気分が乗らない」「気が向かない」といった理由で学校に行かなくなる生徒も相当数いるのです。

親世代では「学校に行く」ことは有無を言わず正しいことでした。しかし、10人に1人が不登校の現代では小学校から「クラスに不登校生がいる」のが当たり前。「不登校」は子どもたちにとって大変身近なことなのです。

また、インターネットには「無理して学校に行かなくてもいいんだよ」という情報が数多くあります。そういった情報がを目にすることで、現代の子どもたちは不登校になりやすい環境と言えます。

中学生になり変化する親子関係の影響で不登校になる生徒もいます。徐々に「自立」を要求され、成績やテスト結果も数字で厳しく評価されはじめることに順応できず、不安な気持ちから学校に行けなくなるのです。

中1での不登校の原因

次に、中1での不登校の原因について見ていきましょう。中1は「小学校と中学校のギャップ」から不登校になりやすい学年です。学校生活の規則も増え、部活動では思春期特有の人間関係にさらされる。授業のスピードも難易度も上がり、勉強の出来映えは数字で評価されるようになる。

こうした新しい環境への緊張や順応する上でのストレスが、中学生の不登校における最大の原因。入学直後だけではなく、GW明け・夏休み明けなど長期休暇明けも注意したいタイミングです。

中2での不登校の原因

中2の不登校の多くは「学校生活に息切れ」してしまうことが原因です。中1の後半からストレスをためはじめ、進級をきっかけに学校に行けなくなるケースが多く見られます。

勉強や部活、人間関係。一つひとつは小さい負荷でも、重なり合って大きなストレスになっていることもあります。勉強をしてもテストで思うような結果が出せず、意欲が続かなくなってしまう生徒が多いのも中2の特徴です。

中3での不登校の原因

中3では、中2同様に中1から引きずってしまった場合と、中3特有のストレスにさらされた結果不登校になる場合とがあります。中3特有のストレスは、やはり「受験」です。「受験」への漠然とした不安や、高校生になった自分を想像して緊張が高まり学校に行けなくなるケースがあります。

徐々に将来の職業観が生まれてくる年代のため、大人になった自分を想像したときに希望が持てず、無力感に襲われる中学生もいます。

中学生の子どもが不登校になった際の心配事

我が子が不登校になると親は気が気ではありません。多くの保護者の方からのご相談をお聞きしていると、心配事は以下の3つが多いと感じます。一つずつ紹介していきます。

心配1.勉強(学歴)の点

勉強面は真っ先に浮かぶ心配事です。
「勉強についていけなくなったらどうするのか」
「せめて高卒の学歴をと思うが、難しいだろうか」
といったものです。

学校に行かなければ勉強に遅れが生じるのは必至。
また親の経験等に照らし合わせると、「少なくとも高校は出ておかないと、就職できないのではないか」という学歴面の心配も出てきます。

心配2.社会性の点

「社会性」という面で心配だという相談もあります。

家に引きこもりゲームばかりしていては、人との関わりや体験が圧倒的に少なくなる。このままではコミュニケーション力に問題を抱えたまま大人になってしまうのではないか、といった悩みもあります。

心配3.家庭内の雰囲気

不登校の子どもへの接し方は気を使います。また家庭を支える保護者も常に悩みを抱えている状態。本来安らぎの場であるはずの家庭で、心が落ち着かなくなるといった二次的な心配事も出てきます。

落ち着かない家庭の雰囲気が他の兄弟にも影響を与えてしまう、という心配事もあります。

中学生の子どもが不登校の時に親が取るべき対応

我が子の不登校という現実に対し望ましい親の対応は、基本的には「受け入れ、居場所を作ってあげる」ことが重要です。

1.子どもを受け入れ、不登校を認める

まず子どもをありのままに受け入れましょう。特に不登校の気配が始まったときが肝心。この時に「親に受け入れてもらった」という安心感が心の支えになり、学校に行けない期間が短期で終わったというケースもあるからです。

子どもも好んで不登校になっているわけではありません。多くの中学生は学校に行けないことに罪悪感を持っています。それでも身体が動かず苦しんでいるのです。そんな時に親から登校を強要されては、苦しみが増えるばかり。

まずは子どもの不安な気持ちや現実を受け止め、理解を示してあげてください。子どもが「家は安心できる」と思えることが大切です。

2.子どもの話をよく聞く。雑談できる親子関係をつくる

次に、子どもと落ち着いて話す時間を作ってください。

この時、子どもが「自分に気を使って話しかけてきたな」と感じないように振る舞うことが大切です。コツは親も正直に、かっこつけずに話すこと。すると子どもも「本気で自分に向き合ってくれている」と感じ、素直に話をしてくれます。

ただ、学校に行きたくない理由を言わない・言えなかったり、とりあえず親が納得しそうな理由を言ってごまかすという手に出ることもあります。様子を察知し、あまり聞きすぎないようにします。

3.第三者に相談する

親子の間だと感情的になってしまう場合は、第三者への相談を検討します。本人が一緒に行ければベストですが、渋る場合は保護者だけでもOK。

相談先の一例は以下の通り。
・学校(担任、養護教諭、スクールカウンセラーなど)
・専門機関(心療内科、行政の支援窓口など)

またとても繊細な話題なので、相談する相手との相性も大切。合わないと思ったら別の人に相談してみるなど臨機応変さも大切です。

中学生が不登校になったときのオススメの勉強方法

不登校中も勉強の機会をと願うのが親心です。ここでは、不登校中でも取り組める勉強方法をご紹介します。

1.問題集や参考書で自学する

参考書や問題集で自学する方法もあります。
ただし、知らない内容を自力で学ぶというのは骨が折れる作業です。心身の調子の良いときに限る、無理強いはしないといった親の関りが大切になってきます。

2.通信教材を利用する

中学生向け通信教材は、5教科・様々なレベルに対応したものがあります。お子さんに合ったものを選んであげてください。

ただし通信教材は「自分で頑張る」ことが基本スタイル。お子さんが学習計画を立て、一人でコツコツ取り組めるタイプならいいのですが、溜まった提出課題が心の負担になる可能性がある場合は慎重に検討しましょう。

3.オンライン家庭教師・学習塾を利用する

近年、オンラインで家庭教師や学習塾などインターネットを使用した授業が増えています。パソコンなどの画面越しに講師が1対1で指導するという学び方です。自分のペースで勉強でき、決まった曜日・時間に授業があることが生活のメリハリになってくれます。

不登校生向けの授業も増えています。指導する側がお子さんの繊細な気持ちに配慮してくれるのは助かりますね。

「家族以外に自分を応援してくれる人がいる」という感覚は、心の強い支えになるもの。お子さんのペースを大切に、無理なく学べる環境をお探しの方にオススメできます。

教育相談の窓口は不登校のお悩みに真剣にお答えします!

教育相談の窓口には毎日多くの不登校相談が寄せられています。今回は、中学1年生のお子さまを持つお母さまからの相談をご紹介します。

【相談内容】
中学入学当初は普通に通学していました。しかし、夏ごろから学校に行く頻度が減っていき、今では不登校になってしまいました。友人関係で少し問題があり、そこから学校に行けなくなったようです。今後どうすれば良いか不安です。何か良い方法はあるか教えてほしいです。

【教育相談の窓口からの回答】
このご相談は、代表の吉永で対応いたしました。

本人と少しお話をさせていただき、学校に行きたいのか?行きたくないのか?を率直に伺いました。本人は、友人問題が解消するなら学校に行きたいと伝えてくれたので、学校と話し合いを設けていただき、現状の問題を改善してもらえるようにお願いしました。

特に、私がお願いしたのは、クラス替えの編成です。苦手な友人とは離してもらうようにお願いをしました。学年主任の先生からは、確約はできません。と言われましたが中学2年生からしっかりその友人と離れて今では登校できています。体育も2クラス合同ですることがあるのでそこも離れられるように事前に伝えていたのも良かったと思います。

中学2年生からは新しい友人もできてとても楽しそうなLINEや連絡をもらいます。

ほんの少しのお母さまの勇気ある行動でお子さまの状況は変化します。まずは、一度相談してみてください♪

まとめ

中学生が不登校になると、親は「高校受験はどうするのか」と先走って心配してしまいます。しかし子どもは親をよく見ています。親の不安は子どもに伝わります。

まずは保護者が落ち着き子どもを良く見て話を聞くこと。情報を集めながら、親も子も出来る範囲で対策を講じていくこと。焦らない在り方が道を拓いてくれることを忘れず、一歩ずつ前に進んでいきましょう。


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