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子どもの上手な叱り方とは?罰を与えるような対応は止めよう!

2022.09.11
子どもの上手な叱り方とは?罰を与えるような対応は止めよう!

子育てをしていれば、必ず子どもを叱るシーンがありますよね。

社会的に本当にしてはいけない事をしそうになった(または、してしまった)場合はもちろん、親の意思にそぐわない行動を取った場合も叱ることがあるでしょう。

その際、「どうするのが上手な叱り方なのかな」と考えたことはありますか?
実は上手に叱るのは上手に褒めることより難しいものなのです。

この記事では、子どもへの上手な叱り方について4つのポイントを解説いたします。

いきなり全てを実行することは難しいかもしれませんが、少しずつでもいいのでマスターしてみてくださいね。

この記事の目次

子どもを上手に叱るための4つのポイント

早速、子どもを上手に叱るためのポイントとなることを4つお伝えします。

  1. 「だめ!」「違う!」を使わないようにする
  2. 結果ではなく過程を叱る
  3. 良くない行動の「理由」を説明する
  4. 親の気持ちを正直に伝える

これらの4つです。

最初に気をつけておきたいのは、子どもが癇癪(かんしゃく)を起こしている時や駄々をこねている時などは全く話にならず、そういう時は親自身もイライラしている場合が多いという事実です。

こんな時はどうしても感情的な対応をしがちになりますから、一呼吸置いて対応するのを忘れないようにしないといけません。

この辺り十分にお気をつけください!

「だめ!」「違う!」を使わないようにする

「〜したらだめでしょ!」「そうじゃない!」とつい言ってしまいがちですが、実はこれらの言葉は否定的な言葉
なので、できるだけ使わないよう心がけることが大切です。

「だめ」「やめて」などの言葉を聞き続けると、脳がストレスを感じて緊張した状態になってしまいます。
そのままでいると、いずれフラストレーションが溜まりすぎて爆発し、悪い関係になってしまうことが考えられます。

反対に、子どもの気持ちを一旦受け入れた上で声をかけた場合は、親の言うこと(叱ること)も理解されやすく、伝わりやすくなります。

「だめ」などの否定の言葉の反対になるのは、例えば「そうだったんだね」「わかるよ」など一旦受け入れ、寄り添うような言葉になるでしょう。

肯定するのは子どもを叱らず放置するのとは違う

ただし、受け入れて肯定するということと、叱らずに放置するのは全然違います。

一旦受け入れて話を聞いてあげて、その上で「なぜダメなのか」を叱る(諭す)ということです。

子どものわがままを全て受け入れて放置するわけではなく、その後ダメなものはダメだとキチンと叱るところまでがセットです。

結果ではなく過程を叱る

叱る際は、過程を中心に叱るのが大事です。
この場合は叱るというより「声を掛ける」「話をする」と言ったニュアンスの方が適しているかも。

というのも、結果が上手くいかなかった場合に「〇〇したからだめだったんだね」という声かけをするのではなく、「自分の目標に届かなかったんだね。次はどうやって取り組んだら良くなるかな?」というような内容で話をします。

子ども自身の性格や能力、やり方を否定されると無力感に苛まれ、次回は頑張ろうという意欲も失ってしまうことにつながります。

良くない行動の「理由」を説明する

自分の行動が、自分や周りの人にどう影響を与えるかという部分に焦点を当て、具体的に説明する叱り方です。

子どもは結果だけを叱られても、それの何が悪いのかを考えることができない場合が多いです。

そこを具体的に説明し、自分の行動がどう悪かったのかを理解できれば、次からは注意していこうという気持ちが芽生えます。
その結果、相手を思いやる気持ちが育まれていくのです。

※例:友達を叩いたら友達が泣いた。友達は悲しかった。
→「友達を叩いたらダメでしょ」とだけ叱っても、友達の気持ちまで考えられないため効果が薄い。
叩かれて悲しい思いをさせたという事を理解してもらうのが大事。

親の気持ちを正直に伝える

子どもがしたことで、親がどう思ったかを正直に伝える方法です。

「ママは悲しかったよ」という事を伝える事で、大好きなママを悲しませてはいけないという感情になり、次から気をつけようと考えるようになります。

子ども相手だとどうしても弱いところを出さないようにしてしまいがちですが、あえてそういった感情を伝える事で子どもに考えるきっかけを持ってもらうことができます。

また、このやり方は「あなたのことも1人の人間としてみているよ」という事を伝えているのと同じで、良い親子関係を築くことにもつながることでしょう。

ちなみに、「叱る」というどちらかというとネガティブな感情を伝える場合だけでなく、良いところを伝える時にも使いたい方法ですね。
「お皿を片付ける手伝いをしてくれて、ママ嬉しいな」など。)

叱り方にも良い悪いがあるのを知っておく

上手な叱り方を覚えておいて、子育てをスムーズに

この記事では、「子どもの上手な叱り方とは?」ということについて4つのポイントを解説いたしました。

叱ること自体は社会常識や知識、様々なスキルを教えるために必要なことです。
しかし、子どもに罰を与えてコントロールするためにやることではありません。

本当に危険な時、瞬間的に「ダメ!」などとどうしても言ってしまう時もありますが、普段のやり取りの中でなら、できるだけ本記事で紹介したような「上手な叱り方」を意識してみてください。

そうして叱られた子どもは、きっと親のことを解ってくれるようになると思いますよ。

この記事が叱り方でお悩みの方の助けになっていれば幸いです。


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