「コーチング」と「ティーチング」という言葉をご存知でしょうか?
近年、ビジネスシーンなどを中心に、コーチングが取り沙汰されるようになりました。
そしてビジネスシーンだけでなく、子どもへ何かを教える際にもコーチングが大事だというのがわかっています。
この記事では、コーチングをするのは子どもが何歳くらいになってからがいいのかという提案と、ティーチングとの違いについて解説いたします。
これから子どもを育て、教えていこうという親御さんの参考になっていれば嬉しいです。
この記事の目次
まずはそれぞれの言葉の違いから解説いたします。
コーチングとは「COACHING」、つまり指導する、という意味です。
そしてティーチングは「TEACHING」、こちらも教えるという意味で、同じように見えます。
しかしコーチングの方は、どちらかと言えば「答えを教えるのではなく、自分で気づいてもらうための指導」というニュアンス。
それに対して、ティーチングは「答えそのものを教える(知識を教える)」という感じです。
そして最近の、特にビジネスシーンでは、コーチングの方を重視するようになってきているというわけです。
その理由は、「答え(知識)をただ教わるよりも、自ら学び、気づくことのほうが【本当の自分の力】になり、社会に出ても役立つことが多いから」なんです。
最近では小学校、中学校といった義務教育でも、子どもが主体的に考える教育が重視されています。
(アクティブラーニングと言われる教育方針も関係しています)
成熟した現代社会では、新しいアイデアや気づきがビジネスになることが多く、そうしたことを考え出す下地とするためにコーチングが重視されているわけです。
そこでコーチングを実施する時期・年齢ですが、早ければ3歳くらいから行うのがいいかもしれません。
2歳くらいまではまだ自分で判断できないことの方が多く、ティーチングが絶対必要。
あれこれ考えるためのベースとなる知識も少なく、新しいことを考え出すことは困難と言えるでしょう、
3歳くらいになると自分で判断できる材料も多くなることに加え、自我が芽生えてくる頃でもあります。
「あれがしたい」「これは嫌だ」といった好き嫌いが出てくるので、その時にコーチングの手法を使って導いてあげるのが良いと思います。
では「コーチングしていこう」と言われても、実際にどうするのが良いのでしょうか?
ポイントは「なんで?(Why?)」ではなく、「どうやったら?(How?)」という質問をしてあげることです。
「なんで〇〇をしないの?」という質問は、子どもを追い詰めるような質問です。
あなたは良くないことをしていますよ、と責めてしまう意味合いも含みます。
それを、「どうやったら〇〇ができるかな?」「〇〇したらどんな良いことがあるかな?」というニュアンスで質問してあげると、子どもが自ら考えるようになってきます。
最初から的確な回答はできないでしょうし、変な回答をしたり、時間がすごくかかるかもしれません。
それでも根気良く問いかけを続けてあげると、だんだんと「考えること」に慣れてきます。
そうなると、自然と工夫して良い答えを出せるようになってくるでしょう。
人は誰かに強制されるより、自分で選んだことをしている方が満足度が高くなるそうです。
これは大人も子どもも同じ。
自分で選んだ行動をできるほうが、満足感が高くなり、もっと色々なことをやってみたいと思うようになってくるのです。
この記事では、コーチングとティーチングの違いの解説と、コーチングを始める年齢について提案してきました。
本記事では、コーチングを開始するのは3歳くらいになってからがいいと提案しましたが、それは「3歳になったらティーチングをしなくてもいい」というわけではありません。
3歳児が生きていくためや普段の生活、常識やモラルなどを理解しているわけはなく、親や周りの大人がしっかり教えてあげる必要はあるからです。
また、子どもの成長スピードはそれぞれ違います。
同じ3歳でも理解度が違うため、一律に3歳になればコーチングを受け入れられるようになるわけでもありません。
あくまで目安としての年齢であることをしっかり理解してあげて、お子様にあった指導方法を選んであげてくださいね。