子育てをしていると、あらゆる場面で叱ることがあると思います。
基本的に「叱る」というのは、単に自分(親)がイライラするから行うものではなく、子どもへの愛があるからこそ行うもののはず。
また、子どもの健全な成長を望むからこそ叱っていると思います。
しかしそんな愛のあるはずの「叱る」という行為でも、やりすぎると指示待ち人間になるかもしれません。
この記事では、子どもを叱りすぎることでなぜ指示待ち人間になるのかを解説いたします。
自分の子どもに「どういう人間になってほしいのか」を考えるキッカケになれば嬉しいです。
この記事の目次
子どもを叱りすぎると指示待ち人間になる理由。
それは単純明快で、「怒られると怖いし嫌だから言うこと聞いておこう」という思考になってしまうからです。
例えば、よくあるのは幼稚園・保育園や学校へ行く前の朝の準備時間でのやりとり。
「顔を洗いなさい」「歯磨きしなさい」「ハンカチとティッシュの準備をしなさい」など、しないといけないことを全部親が言うようになると、「次やることも言ってくれる(指示してくれる)から待っておこう」という思考になってくるんです。
親としては学校などへ遅刻しないよう、子どもの思考を先回りして教えてあげているんだと思いますが、これが続くと子どもにとって「先に教えてくれるのが当たり前」の環境となってしまいます。
つまり、「何も考えない子ども」になるということで、これが指示待ち人間になる大きな理由です。
言うことを聞かない子、言ってもやってくれない子は特に朝の忙しい時間帯はイライラすることもあると思います。
しかし、裏を返せば「自分でやりたいことがある意志を持った子」であるともいえますよね。
遅刻されては困りますが、子どもの何もかもを制御しようとするのも、それはそれで問題になるということなんですね。
実は、子どもがやっていることがワガママなのかそうで無いのかは、全て大人が大人目線で決めていることなんですね。
子どもにとっては全て自己主張の1つなんです。
子どもの意見を聞いた上で、それが社会として許せないことや大人(家庭)として許せないことであれば、そのことを1人の人間として丁寧に教えてあげることが大切です。
反対に、子どもの話も聞いてあげたり、子どもの考えを引き出してあげることも大事でしょう。
例えば買い物先で「アレが欲しい!」と駄々をこね出した場合。
「ワガママ言わないで!」と叱りつけるのではなく、「どうしたら買えるかな?」と聞いてみると、子どもが自分なりに考えるようになります。
(誕生日まで待つ、お年玉をもらえるまで待つ、などのアイデアが出るかも)
状況によっては難しい場合もありますが、子どもの言うことも一旦聞いてあげて、意志を尊重してあげる方がいいでしょう。
ところで、「叱ること」自体のイメージってどういうものでしょうか?
怖い、恥ずかしい、鬱陶しい、不安になる、悪いこと・・・といったネガティブなものが多いと思います。
何度も何度も叱られていると、こうしたネガティブなイメージが子ども自身の中に植え付けられ、自信を持てないまま成長することが多いようです。
その結果、社会に出て仕事相手に注意されるようなことがあると、すぐに心が折れてしまう人になってしまう・・・なんてことも。
冒頭にも書きましたが、親が子どもを叱るのは「より良い行動をとって幸せになって欲しいから」という願いや希望があります。
子どもを不幸にしたくて叱っているのではないはず。
ですので、できるだけネガティブなイメージを植え付けないよう、怒鳴ったり、叩いたり、強い口調になるのではなく、諭したり、小さな声で伝えるのもアリだと思います。
叱ることのイメージをできるだけポジティブなものに変えていくことも大切ですね。
この記事では、「子どもを叱りすぎると指示待ち人間になる」ということについて解説いたしました。
毎日子育てに必死になっている以上、どうしても叱りつけるシーンというのはあると思います。
それでも、子どもを将来指示待ち人間にしたくないというのであれば、少し工夫することも必要かもしれません。
朝やることが多いのであれば、「やることリスト」のようなものを張り出しておいて、子ども自身に確認させるのも1つの方法ですね。
これからの時代は指示を待つだけでなく、自分で考えて行動していくのが大事だと言われています。
ちょっとした工夫で上手くいくことも多いので、ガミガミ叱る前に少し考えてみるのもいいかもしれませんね。
この記事が参考になっていれば幸いです。