子どもと話をする時、どのような態度で接していますか?
乳幼児の頃に初めて言葉を発した時は、子どもの目を見て一語一句を聞き逃さないよう、とにかく聴くことに集中していたのではないでしょうか。
小学校、中学校と成長していくにつれ、それがだんだんと「ながら」になってきて、いつの間にか「話を聞いているようで聞いていない状態」になってしまっている親御さんもいます。
もし子どもに自己肯定感を持ってもらいたい、自信を持って成長してほしいと願っているのであれば、話す内容を「よく聴く」こと、つまり「傾聴する」ことが大切です。
この記事では子どもの話を傾聴することの大切さをお伝えします。
最近、何かをしながらの会話しかしていないなぁと思うことがあるのでしたら、ぜひ「傾聴」してあげるようにしてください。
傾聴とは、「相手の言うことを真剣に聴くこと」です。
何となく聞こえてくるだけの状態や、話を真剣に受け止めていない会話のやり取りとは全然違います。
冒頭でも書きましたが、子どもに限らず「慣れた相手」との会話ほど、その内容に全力を傾けて話を聴くことがなくなってきます。
誤解を恐れずに言うと、「適当に話を聞いている状態」になってしまうという意味です。
とくに子どもの話というのは要点がわからず、内容があちこちに飛びがち(脱線しがち)で、大人との会話に慣れている人ほど理解しにくい場合がありますよね。
幼稚園〜小学校低学年などでは特にその傾向があるでしょう。
ですので、段々と「聴く」が「聞く」になってしまうのも致し方ない部分もあります。
しかし、子どもでも「親が真剣に話を聞いてくれていない」のはわかるもの。
それが続いていくと、「自分の話は聴いてくれない(=自分は認められていない)」と感じるようになり、心を閉ざしてしまうようになります。
反対に、「どんな時でも親は自分の話を真剣に聴いてくれる」と思えるようになると、子どもは心を開いてくれるようになってきます。
ちなみに、積極的に傾聴することを「アクティブリスニング」と言ったりします。
子どもとの関係性を良くしたり、子どもに自信を持って伸び伸びと育ってほしいと願うのであれば、アクティブリスニングすることはとても大切な考え方です。
傾聴する方が良いのはわかっても、どの部分に気をつけることで傾聴していることになるのかということについてですが、いくつかのポイントがあります。
・子どもと話す際に、自分の偏見を持って話を聞いていませんか?
最初から話のオチを予想して、あるいは決めつけた状態になっていないでしょうか。
子どもに100%の注意を向け、余計な詮索や考えを持たず、話を無条件に聞き入れてあげるようにしましょう。
・子どもの話を最後まで聴いていますか?
話を遮って自分が予想した結論を先に言ったり、疑ったり、もしくは説教をしていませんか?
・自分の気になることを考えながら、子どもの話を聞いていませんか?
お仕事をしている人なら仕事や取引先とのこと、晩御飯のこと、見たいテレビドラマのこと、その他気になっていることを考えて、心ここに在らずといった状態になっていませんか?
・話している内容だけでなく、子どもの身振り手振りや表情にも注意を払っていますか?
これら以外にも気をつけることはあります。
ただ、全部に気をつけて全力で話を聞くという行為は、かなり疲れるし、忍耐力も必要になることでしょう。
それができるのは子どものことを心から思いやり、愛しているからこそだと思います。
大変だからこそ、子どもは親の愛情を感じることができ、自信を持って伸び伸びと成長することができるんですね。
この記事では、子どもの話すことを「傾聴すること」について解説いたしました。
積極的に傾聴することを「アクティブリスニング」と言います。
これの1番の長所は、「自分(子ども自身)の話を批判や否定なく理解してもらえている」という安心感にあります。
親がどのような話でも積極的に聴いてくれることで、その時の感情がどうであれ、受け止めてもらえることになるからです。
例えば悲しかったことを親に話しても、「そんなことで悲しむ必要はない」と否定されたり、頭にきて怒ったことを話しても「そんなことで怒らなくていい」と否定されたりすると、次からは話したくない・話せないと考えてしまうでしょう。
普段から傾聴していることで、子どもはありのままの自分を隠さず親に伝えることができるようになるのです。
親に隠れてコソコソすることがなくなるので、親子関係の向上は間違いありません。
もし今の時点で子どもの話をキチンと聴けてあげられていないな、と感じるようであれば、ぜひ今日からはじっくりと時間をとって傾聴してあげてください。
少しずつかもしれませんが、親子関係は良くなり、子どもも伸び伸びと成長していくことができるようになってきますよ。
この記事が参考になっていれば幸いです。